K's street 投資と香港と子育て

香港駐在から日本に帰任した4児のダディ。無理せずにやっていきます。

追跡:香港デモとHSBC株価の相関関係

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デモとHSBC株価

こんにちは。

自分が保有しているHSBCの株価とデモを連動させてみました。

エクセルで地道に作成です。

日付と株価は、マーケット休日の為、少しずれています。

関連性がどこまであるのか?デモだけが要因ではないでしょうが、一因であることは間違いないです。

100万人デモ、200万人デモ(逃亡犯条例デモ)

香港200万人デモ

ちょうど200万人デモの時にサッカーがあり、デモを通り抜けてハッピーバレーの競馬場に行きました。わずか12分の徒歩ルートに、おおよそ30分はかかりました。

下がその時のルートで、赤丸がデモ行進の写真です。

通常は、バスでハッピーバレー競馬場の近くまで行きますが、その日はデモ行進の為、バスルートの変更があり、途中下車です。

徒歩ルート(200万人デモ)

株価はというと、HKD64.2の為、下落傾向は見られませんでした。

元朗白衣集団の襲撃

香港では黒社会=マフィアを意味します。その黒社会であろう白衣集団と警察が一般市民を襲撃後、笑いながら会話をしていた映像が流れました。どうもこの辺りから一般市民が警察および政府に対して懐疑的になり、真実を訴求し始めていました。

今までの香港警察は、市民の憧れの存在だっただけに、この事件の意味することは非常に大きく、”信頼”が瓦解しました。

株価も徐々にですが、下降気味になり、先行き不安な状態に突入しました。

デモ非難、ゼネスト、空港占拠

そして7月29日にデモ行為に対する批判を中国当局が発表し、そこから約2週間、一気に香港情勢は混沌としました。

8月5日のゼネストでは、MTR(香港地下鉄)ほぼストップ、220便欠航となり、燻っていたものが大きく噴き出てきた感じがしました。さすがに空に影響があると、香港経済への打撃は計り知れないものとなります。中国大陸へのハブ、金融ハブ、経由空港ハブとしての基盤が大きく揺れたことは間違いありません。

株価も2週間で7%を超える下落となりました。

しかし、まだそれほど自分の身を心配することはこの時点ではありませんでした。

逃亡犯条例撤回

それから約1か月の月日が流れ、ようやく香港行政長官が逃亡犯条例の撤回を発表しました。大規模デモから既に2か月の月日が経とうとしてました。

この発表の直後、株価は上昇傾向になり、目下HKD60近辺まで回復。

それでもデモは、毎日のように続けられ、国慶節を迎えます。

実弾発射

10月1日、中国建国70周年を迎える国慶節。この日、全港に衝撃が走りました。

そう、警察による実弾の発砲です。しかも撃たれたのは18歳の若者。

当然、これはヤバイ。

ということで、株価も再び下落へ・・・。

覆面禁止法発令!!

10月4日、覆面禁止法が発令され、10月5日から施行。

これでまた香港市民は激しく不満を示しました。

株価はHKD58.25・・・もう勘弁して。

含み損が大きくなっています。

香港愛があるとはいえ、自己資産の減少は精神衛生上よろしくありません。

民主主義・資本主義

HSBC株価とデモを関連させてみてきましたが、株価が地政学から受ける影響は必ずあると思います。まだまだデモは継続中です。

そんななか、日本で普通に育ち、普通に生活していると何も感じないことですが、民主主義の重要性が分かります。いくら一般市民が要求しても民意が反映されない、ただ単に武力で制圧される。この恐ろしさは、映像を通しても伝わりますが、身近に実際に自分の目で見ると、明らかに違います。

そして社会主義のなかに点在している資本主義。業績を伸ばそう、つまり給料を上げようと努力しているのに、混沌とした政治により、足元から崩れそうになる。なんとも悲しいことです。

何気ない街の風景も様変わりしました。明るく大声で会話する香港の特徴も陰りを見せています。社会がデモ派、親中派と2分化されているのが明らかで、お互いがお互いを非難しあう。

香港の将来、行きつく先はどうなる?

デモ騒動が治まるのがいつになるかも見通せない状況です。

デモ終了の意味するところは、3つあると思います。

1つ目は、一国二制度の継続、香港特別行政区の継続。つまり今までと変わらず中国の一部として今までと変わらず存続していくことです。今やっているデモが意味がなかったとまでは言いませんが、経済に打撃を与えたという程度の出来事になり、デモ隊の多く人達が失意の下、生活をすることになります。従って、継続的な社会情勢不安が発生することが予想できます。

 

2つ目は、一国二制度の崩壊。中国本土の他の都市と同様になることです。つまり、香港の中国化。そうすると香港という土地の特異性が失われ、将来的に発展することが難しくなります。憶測ですが、恐らく深圳市との融合が進んでいき、いつの間にか香港が忘れ去られることになりそうです。歴史から香港という土地がなくなることも懸念されます。

親中派の人達が喜ぶ結果なのかもしれませんね。

 

3つ目は、香港が自治権を有する、つまり香港独立。恐らくデモ隊が最も望んでいる形です。イギリス領だった時代に遡るイメージです。しかし、香港だけで香港として国の形をとることが可能かは分かりません。あまりにも経済的に中国と密接になっている状況で国としてやっていけるかは不透明です。もしかしたら、どこかの属国となるかもしれません。可能性があるのは、米・英か??

ただこれは一番中国が望まないこと。なんとしても香港を中国としておくなら、武力行使も可能性としてはあることです。

 

香港の影響で、台湾もどうなるかです。ただ、台湾の大統領 蔡英文 はかなりはっきりとした意向を示していて、もしかしたら、もしかすると思っています。

 

株価も大いに地政学に影響され、右往左往している状態です。企業業績云々がかき消されていて投資をしている身には残念です。願わくは、一日でも早く穏やかな日常、そして株価も上昇してくれることを望みます。

 

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