K's street 投資と香港と子育て

香港駐在から日本に帰任した4児のダディ。無理せずにやっていきます。

隔離Quarantine日本 検疫状況の報告

 先日、香港から日本に帰任しました。現在のような新型コロナウィルス感染拡大の状況下で、わざわざ帰任することはないと思いますが、会社の指示に従いました。もちろん、日本政府要請の隔離対象となります。この要請は、基本的に外国、特に中国、韓国からの流入阻止を意図したものでした。今では対象国も増え、EU各国、イラン、エジプトなども含まれています。とうとうアメリカ合衆国も対象(3月26日から開始)になりましたね。

 ここで、実際にどのように検疫がなされているかを体験しましたので、その紹介をしたいと思います。

よろしくお願いします。

 

 1.検疫対象と要請内容

 まずは検疫対象者と要請内容をおさらいしておきます。厚生労働省の下記URLに記載があるので、予定のある方はそちらをこまめにチェックした方がいいです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html#Q1-1

なぜなら、ニュースなどでも流れるでしょうが、EU各国のように一括りにされ、具体的な国名を端折っているケースが多いからです。また突然入国制限がかかる場合も考えられます。

 また飛行機の予約も要注意です。私の場合は、政府発表後、予約が二転三転しました。突然予定していたフライトがキャンセルされる場合もあります。

 検疫対象者は、指定の流行地域から日本に入国する全ての人です。ここに日本人、外国人の区別はありません。「日本人だから」などという認識は通用しません。

 次に、要請内容です。

・検疫所長の指定する場所で14日間待機

 自宅が基本であるが、自宅のない人は、ホテルなどの宿泊施設を自分で準備する必要があります。成田空港近辺のホテルでは、予約時に「お断り」の場合もあり、事前準備が不可欠です。実際にこの「お断り」を直接聞くと、がっかりしますが、分からなくもないので、受け入れるしかありません。

 また、自宅も簡単そうですが、ちょうど私の年代、40歳代の場合、両親の年齢が60~80歳程度の方が多いと思います。今回の新型コロナウィルスは、高齢者や疾患を抱えている方の致死率が高いため、万が一、自分が感染していたら、大切な家族にうつし、最悪家族を失う可能性もあります。 

・公共交通機関(電車、バス、タクシーなど)を使用しないこと

 この項目が実際にはかなり困難です。実際に帰国前に交通手段をどうするかは明確にしておく必要があります。私の知人は、「家族に空港まで迎えに来てもらう」が一番多かったです。

 

2.香港出発時

 香港を出発する前、空港でのチェックイン時に「質問票」を渡されます。私が帰国したタイミングはまだ中国・韓国のみでしたので、用紙は更新されていると思いますが、「質問票」を掲載しておきます。

質問票

日本語、中国語、韓国語、英語が表裏に印刷されていて、4in1になっていました。

質問票への記入項目は、

  氏名・国籍・パスポート番号・性別・生年月日・航空便名・座席番号

  日本での住所、連絡先

  その他、質問項目

  日本国内に居住していない場合の滞在先とその期間、連絡先。

特にこの質問票を香港側で見せたりすることはありませんでした。

3.飛行機内

 日系の航空会社を使用しましたが、特別チェックなどはありませんでした。防護服を着た検疫者が乗客の体温を、サーモグラフィを使用してチェックしている動画などがありますが、そこまでではありませんでした。今はわかりませんが・・・。

 ただ、CAの方々全員、マスクかつビニール手袋を着用していました。マスクは気になりませんでしたが、ビニール手袋については、CAの方々の作業がやりにくそうでした。リスクの高い飛行機内という密室で献身的に働いている為、すばらしいの一言です。 

4.日本到着後

 通常通り下船し、イミグレに向かいます。イミグレの手前で係員が「香港便の方はこちらです」「From Hong Kong」とアナウンスしていました。指示に従うと、他の便とは別ルートに案内されます。その後、用意されているテーブルに行き、検疫官と1対1のやり取りが始まります。

 まずは、香港側で渡された「質問票」の確認。OKであれば質問票はここで引き取られます。次に「入国される方へ検疫所よりお知らせ」を受領します。ここに滞在期間と待機場所の記載を求められます。「入国される方へ検疫所よりお知らせ」では、注意事項とともに、厚生労働省電話相談窓口や帰国者・接触者相談センターなどの案内が記載されています。

検疫所からお知らせ

 また、「要請書」にサインします。この「要請書」は提出用と本人控え用があり、どちらもサインが必要です。「要請書」には、入国した次の日から起算して14日間の行動要請指針が記載されています。

要請書

 ここまで終わると最後に、青紙を受領し、通常のイミグレに戻されます。後は通常通り、イミグレを抜け、預け荷物を取って、税関を通ります。税関を通る時に、税関の方に青紙の回収を伺いましたが、回収や廃棄などのルールは特にないとのことでしたので、今も青紙を保有しています。

quarantine

ここで、少し気になったことがあります。イミグレ手前の別ルート案内ですが、素通りできてしまう可能性があると思います。自主的に別ルートに行くことが前提とされていると感じます。係員の努力で別ルートに促すという感じです。帰着便の確認等は行っていませんでした。善意で成り立っていますが、現在のような感染が増大している状況下では、確実に検疫できる体制をとるべきです。

 と思っていたら、検疫せずに素通りした人が感染していた、というニュースを見ました。検疫を無視して対応した個人の意思もさることながら、漏れが発生してしまった体制に対しても、とても残念に思います。安全、安心の為にも、もっと強権的に行っていいと思います。

5.成田空港の様子

成田空港到着ロビー

到着ロビー

成田空港出発ロビー

出発ロビー

ガラガラ。こんなに空港見たことありません。航空会社スタッフも呆然と立っているだけ、お土産屋スタッフもやることない・・・。かなりの打撃を受けていることは間違いないと思います。雰囲気がどんよりしています。

 また、普段の空港では中国語がよく聞こえてきたのですが、全く聞こえません。聞こえるのはほとんど日本語です。帰国者、航空会社スタッフ、空港スタッフ。その他の外国人はいましたが、やはり少ないです。

 経済的打撃がどれ程までになるのか、不安になります。

 

6.所感

 空港の検疫体制については、質問票・お知らせ・要請書・青紙の4点セットでコントロールされていました。専門家でも何でもありませんが、今回の新型コロナウィルスについては、無症状感染もあることから、体温だけの管理では不可能かつまだワクチンも開発されておらず、抑制するが非常に困難だと思います。それ故に、空港での検疫体制強化、徹底を望みます。素通りなど許してならないと思います。

 SARSを経験した香港人は、徹底しています。マスク、手洗いと消毒。マスクをしていることで決して大丈夫ではないことは、皆理解していますが、少しでも自分を守れる、そして自分からの飛沫感染防止などを理由にマスクを全員しています。大袈裟ではありません。全員です。自己防衛と感染拡大防止、これしかやれることはないと思います。

 一日でも早く終息し、一日でも早く日常に戻って欲しいと思います。

Yes, Go Forward!!

↓ポチっと応援よろしくお願いします!!

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
 

PVアクセスランキング にほんブログ村